血糖値が上がりやすい果物・上がりにくい果物ランキング|糖組成を管理栄養士が徹底解説

血糖値が上がる果物5種類と上がりにくい果物5種がテーブルに並ぶ様子 果物

はじめに

皆さん、果物は好きですか?
甘くておいしいですが、その甘さについて「果糖だけでできている」と思っていませんか?
実は、果物に含まれる糖質は「果糖」一種類ではないのです。

同じ重さ100gでも果物の種類によって糖質量が異なる上に、果物の糖質は主にブドウ糖・果糖・ショ糖の3種類で構成されています。そして、この3つの糖がどのような割合で含まれているかによって、食後の血糖値の上がりやすさに大きな差が生まれます。

さらに、重要になるのが「食物繊維」の存在です。
食物繊維は糖の吸収スピードをゆるやかにする働きがあり、同じように甘い果物でも、含まれる量によって血糖値の上がり方が変わってきます。
(👉食物繊維が豊富だからといってドライフルーツをよく食べている方は、是非こちらもチェックしてみて下さいね。)

つまり、果物による血糖値への影響は「糖組成(ブドウ糖・果糖・ショ糖の構成)」と「食物繊維の量」この2つのバランスによって決まるといえるのです。
なぜ同じ果物なのに、血糖値への影響がこれほど変わるのでしょうか?
まずはその鍵を握る「果糖」の働きについて詳しく見ていきましょう。

「果糖」は血糖値を上げにくい

テーブルに美しい皿盛りの色々なフルーツが並ぶ

果物の甘さの主役となる果糖(フルクトース)は、同じ糖質でもブドウ糖(グルコース)とは体内での消化・吸収の流れがまったく異なります。
ブドウ糖は腸で吸収された後そのまま血液中に取り込まれるため、食後の血糖値をすばやく上昇させます。
一方で、果糖は腸で吸収された後いったん肝臓へ運ばれてから処理されるため、血糖値を直接上昇させません。そのため、果糖の多い果物ほど食後の血糖値が上がりにくい傾向があります。
ただし、果糖は肝臓で中性脂肪に変換されやすい性質があるので、食べすぎると体脂肪として蓄積されやすくなるため注意が必要です。

また、血糖値の上昇には糖の種類だけでなく「食物繊維量」も関係します。
食物繊維は糖の吸収をゆるやかにするため、果糖が多くかつ食物繊維が豊富な果物ほど血糖値は上がりにくいと考えられます。
そこで、果物ごとの「糖組成」と「食物繊維量」をまとめた表を作成しました。
どの果物が血糖値を上げやすくどの果物が上げにくいのか、果物ごとの糖の構成の違いを具体的に見ていきましょう。

血糖値を上げやすい・上げにくい果物一覧(糖組成+食物繊維で比較)

※数値はすべて可食部100gあたりで表しています。

果物ブドウ糖 (g)果糖 (g)ショ糖 (g)食物繊維 (g)血糖への影響目安
バナナ🍌2.62.410.51.1
パイナップル🍍1.61.98.81.2
ぶどう(巨峰)🍇7.37.100.5
メロン(白肉種)🍈1.21.36.70.5
甘柿🟠4.84.53.81.6
桃🍑0.60.76.81.3
温州みかん🍊1.71.95.31.0
りんご(皮なし)🍎1.46.04.81.4
キウイ(緑肉種)🥝3.74.01.42.6
いちご🍓1.61.82.51.4
日本なし🟢1.43.82.90.9
ブルーベリー🫐4.24.30.13.3

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」食品成分データベースより

表から分かるように果物は種類によって、「ブドウ糖・果糖・ショ糖のバランス」と「食物繊維量」が大きく異なります。この違いが、果物を食べた後の血糖値の上がりやすさに影響しています。
それでは次に、具体的にどの果物が上がりやすいのかランキングで見ていきましょう。

どれを選ぶ?血糖値を上げやすい果物・上げにくい果物ランキング

① 血糖値が上がりやすい果物(TOP5)

1位:バナナ🍌 
→ 果物の中でもショ糖の割合が高く、吸収が速いため血糖値が上がりやすい

2位:ぶどう(巨峰)🍇
→ ブドウ糖と果糖が同程度で、ショ糖は含まないがブドウ糖が多いため吸収が速い

3位:パイナップル🍍
→ ショ糖中心で吸収が速く、血糖値が上がりやす

4位:柿🟠
→ 3種類の糖が同程度ずつ含まれるが、全体的な糖質量が多いので上がりやすい

5位:メロン🍈
→ ショ糖が多く食物繊維が少なめで、血糖値が上がりやすい

② 血糖値が上がりにくい果物(TOP5)

1位:ブルーベリー🫐
→ 食物繊維が今回の12種類の中で最も多く、血糖値の上昇を抑えやすい

2位:キウイ🥝’
→ 食物繊維が豊富+糖バランスも良く安定しやすい

3位:いちご🍓
→ 糖質量自体が少なく、全体的に血糖への影響が小さい

同率4位:りんご🍎・日本なし🟢
→りんごは食物繊維が比較的多く、日本なしは果糖の割合が高いため、いずれも血糖値は比較的上がりにくい
(食物繊維量と糖組成の違いにより特徴が異なるため、今回は同率としています)

果物はどう食べる?血糖値を上げにくくするコツ

果物量は1日にどれくらい?

りんご、オレンジ、キウイ、いちごがそれぞれの皿に少量ずつある

日本糖尿病学会の「糖尿病食事療法のための食品交換表」では、果物は1日約80kcal、糖質量は約20gが目安とされています。

果物の種類と1日の目安量】

果物の種類1日の目安量(約80kcal)備考
バナナ🍌1本(100g)熟しすぎは糖度が上がるので要注意
パイナップル🍍約1/6個(150g)カットフルーツなら約5〜7個分(サイズにより前後)
ぶどう(巨峰)🍇約10粒(100g)食べやすいので量に注意
メロン🍈約1/8切れ(120g)甘みが強い
柿🟠中サイズ1個(200g)糖質量が多め
桃🍑1個(200g)水分が多く比較的さっぱり
みかん🍊2個(200g)小さめなら3個になることも
りんご🍎1/2個(150g)皮ごと食べると食物繊維UP
キウイ(緑)🥝1.5個(150g)食物繊維が豊富
いちご🍓中粒約15個(200g)低糖質
日本なし🟢1/2個(200g)みずみずしく食べやすい
ブルーベリー🫐約100g(ひとつかみ)ベリー系は低糖質

※果物は種類や熟度によって糖質量が変わるため、あくまで目安として参考にしてください。

複数の種類を組み合わせて食べる場合も、合計でこのくらいの量を超えないようにしましょう。

果物の賢い食べ方・組み合わせ

ヨーグルトや果物、野菜、ナッツが皿に盛られたテーブル

果物は種類や量だけでなく、「食べ方」や「組み合わせ」によっても血糖値の上がり方が変わってきます。
まず意識したいのが果物を単体で食べるのではなく、たんぱく質や脂質を含む食品と一緒にとることです。

おすすめの組み合わせ

  • 果物+ヨーグルト
     → たんぱく質と脂質が加わり、糖の吸収がゆるやかになりやすい
  • 果物+ナッツ
     → 脂質と食物繊維で血糖値の上昇を抑えやすい
  • 果物+チーズ
     → たんぱく質と脂質が豊富で、満足感もアップ
  • 果物+牛乳
     → たんぱく質が補われ、吸収スピードがゆっくりになりやすい
  • 果物+高カカオチョコレート(80%以上がおすすめ)
     → 高カカオポリフェノールと脂質により、血糖値の上昇がゆるやかになりやすい

このように、たんぱく質や脂質を含む食品を組み合わせることで糖の吸収がゆるやかになり、血糖値の急上昇を抑えやすくなります。

また、空腹時にいきなり果物を食べるよりも、食後のデザートとして取り入れる方が血糖値は上がりにくくなります。
果物は選び方だけでなく食べ方も工夫することで、より血糖値の安定につながります。

まとめ|果物は「選び方」と「食べ方」が大切

果物は種類によって糖の構成や食物繊維量が異なり、血糖値の上がりやすさに違いがあります。

今回の比較で、食物繊維が多くて糖質量自体が少ないいちごやブルーベリーなどのベリー系は、血糖値に優しい果物ということがわかりました。
一方で、バナナやぶどうは糖の吸収が速いため血糖値が上がりやすい傾向にあります。
そのため、食べる量に注意したり他の食品と組み合わせたりするなど、食べ方を工夫しましょう。

また、果物は1日約80kcal、糖質量約20gを目安に食べ過ぎないように意識することも大切です。
賢い果物の「選び方」と「食べ方」で、血糖値が上がりにくい食生活を目指していきましょう(^^)/


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■参考文献・出典
・文部科学省「日本食品標準成分表 2020年版(八訂)」
・文部科学省「日本食品標準成分表 増補2023年版」
・厚生労働省日本人の食事摂取基準(2020年版)
https://www.mhlw.go.jp/
・日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン」
・厚生労働省 e-ヘルスネット
https://kennet.mhlw.go.jp/

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