A. 単純に2つを比較すると、パンは消化・吸収がスムーズに進みやすく、血糖値が上がりやすい傾向にあります。ただし、実際には「何と一緒に食べるか」によって結果が逆転する場合も。今回は、一般的な白ご飯と食パンの比較から、パンの食べ合わせまで詳しく解説します。
はじめに
コンビニなどで「おにぎりとパン、どっちを選ぶのがいいの?」と迷うことはないですか?
どちらも炭水化物が主成分ですが、GI値(血糖上昇指数)や糖質量に違いがあります。
パンを食べる場合でも、体への影響がゆるやかになりやすい食べ合わせとはどのようなものなのでしょうか。
まずは一般的な白ご飯と食パンの比較から値への影響を詳しく見ていきましょう。
白ご飯と食パンのGI値を比較
まずは、最もシンプルな組み合わせである「白ご飯」と「食パン」を比べてみましょう。
| 食品 | 量(100g) | GI値 | 糖質量(g) |
|---|---|---|---|
| 白ご飯 | 約100g(小盛) | 約85 | 約37 |
| 食パン | 約100g (6枚切り1.5枚分) | 約95 | 約46 |
GI値とは、食後の血糖値の上がりやすさを示す指標で、数値が高いほど血糖値が上がりやすい傾向にあることを示すとされています。
この表より、食パンの方が少しGI値が高く、糖質量も多めになります。
単純に同じ100gあたりで比較すると、食パンの方が血糖値が上がりやすい傾向にあると考えられます。
雑穀米やライ麦パンなどで比較

近年、白ご飯や食パンよりも血糖値を上げにくいとされる「低GI食品」が注目されていますね。
代表的なものとして、玄米・雑穀米・もち麦ご飯・ライ麦パン・胚芽パンなどがあります。こちらも同じ100gで比較してみましょう。
| 食品 | 量(100g) | GI値 | 糖質量(g) |
|---|---|---|---|
| 玄米ご飯 | 約100g | 約55 | 約34 |
| 雑穀米ご飯 | 約100g | 約60 | 約35 |
| もち麦ご飯 | 約100g | 約50 | 約34 |
| ライ麦パン | 約100g | 約58 | 約41 |
| 胚芽パン | 約100g | 約60 | 約42 |
玄米やもち麦ご飯は食物繊維が豊富で糖の吸収をゆるやかにする働きがあると言われ、白ご飯のGI値と比べると低くなっているのが分かります。
一方、ライ麦パンや胚芽パンも体への影響が比較的ゆるやかになるとされていますが、パンの場合は砂糖が添加されることが多く、実際には表示のGI値よりも少し高くなる場合があります。
「一緒に食べるもの」で体への影響に
ここでポイントになるのが、「おにぎりやパンを単品で食べるか」「何かと一緒に食べるか」という点です。
同じ炭水化物でも食べ合わせによっては、血糖値の上がり方が大きく変わってくる可能性があります。
パンの場合

食パンだけを食べると血糖値が上がりやすい傾向にありますが、野菜・チーズ・ハム・卵・ツナなどのたんぱく質や脂質、食物繊維を一緒に摂ると、これらの栄養素が糖の吸収をゆるやかにしてくれる働きが期待できます。
パンはGI値が高めの食品ですが、サンドイッチやチーズトーストのように具材を組み合わせることで、血糖値の上昇スピードを抑えられる可能性があります。
おにぎりの場合

おにぎりも同様に、単品で食べるよりも、具だくさんのお味噌汁やタンパク質食品を使ったおかずと一緒に食べることで、食物繊維やたんぱく質が糖の吸収スピードをゆるやかにすることが期待されます。
味噌汁の中の野菜やきのこ、海藻類や、おかずの肉、魚、卵、大豆製品などは血糖値の上昇をゆっくりにしやすい食材です。
おにぎりもパンも「何と一緒に食べるか」で血糖値の上がり方に違いが出やすくなります。
単純におにぎりと食パンだけを比較すれば、食パンの方が血糖値を上げやすい傾向にありますが、組み合わせる具材によっては、その結果が変わることもあるのです。
血糖値を上げにくい食べ方のコツ
- 主食は「白」より「茶色」を選ぶ → 白ご飯より玄米・雑穀米、白パンよりライ麦・全粒粉パン。
- たんぱく質・食物繊維を一緒に → 野菜・肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などをおかずに添えて
- 冷めたご飯を取り入れる → 冷ますことでレジスタントスターチが増えやすく、血糖値が上がりにくい傾向に
まとめ
おにぎりとパンのどちらが良いかは「食品そのもの」だけでなく、一緒に食べるものによって大きく変わることが分かります。
白ご飯と食パンを単体で比べた場合、食パンの方がGI値や糖質量がやや高く、血糖値が上がりやすい傾向があります。
しかし、パンであってもサンドイッチやチーズトーストのように、たんぱく質や脂質を組み合わせることで、血糖値の上昇をゆるやかにできる可能性があります。
おにぎりも同様に、単品で食べるのではなく、味噌汁やおかずと組み合わせることで体への影響は変わってきます。
「おにぎりかパンか」で悩むよりも、何を一緒に食べるかを意識することが血糖値対策では大切なポイントです。
忙しいコンビニ利用のときでも、少したんぱく質や食物繊維をプラスするだけで食後の血糖値は変わりやすくなります。
上手な選び方を知って、日常の食事に無理なく取り入れていきましょう(^^)/
■参考文献・出典
・糖尿病ネットワーク
(https://dm-net.co.jp/)
・厚生労働省 e-ヘルスネット
(https://kennet.mhlw.go.jp/)
・日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン」
・文部科学省「日本食品標準成分表 2020年版(八訂)」


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